| ■マイブームの時期 ・第一期：2007年 ・第二期：2020年～ |
子供の頃、大船に住んでいて父親がときどき崎陽軒のシウマイをお土産に買ってきてくれた。崎陽軒の場合はシュウマイではなく、シウマイ。そんな家は神奈川県民なら結構、多いんじゃないかと思う。
赤と白のパッケージ、小さな瀬戸物の瓢箪にはいった醤油、そしてグリンピースがのった冷めてもおいしいシウマイ。もっともグリンピースが上に乗っていたのは昔の話で、今は蓋につかないように内側に入っている。
オレはずっと崎陽軒のシウマイこそがシュウマイだったから、はじめて本格的なシュウマイを食べたときは驚いたね。「こんなのシュウマイじゃないよ！ 柔らかくて気持ち悪いし、帆立も入ってないじゃん」と思ったものだ。
もちろん、いまではシウマイもシュウマイも好きだし、崎陽軒のシウマイは独自のジャンルだと思っている。
崎陽軒の工場見学には2005年12月に出かけた。横浜工場でシウマイの製造工程が見学できるようになったのは2003年からだ。崎陽軒は1908年に横浜駅の売店として創業したけれど、こういうのってまさに文化だと思うな。
でもってそんなオレだけど、世間で有名な崎陽軒のシウマイ弁当を初めて食べたのは2007年になってからである。
それも意識して食したわけじゃなくて、どっかのテレビ局の楽屋に入ったら、崎陽軒のシウマイ弁当と鳥久の唐揚げ弁当が選べるようになっていて、昼に唐揚げを食べたからシウマイ弁当を選んだだけだった。
でもね、これが美味しかったの。そんなわけで遅まきながらシウマイ弁当に目覚めたわけさ。
”かけ紐”や木製の器は歴史と文化を感じさせるし、ごはんは美味しいし、味の取り合わせは奇蹟のバランスだと思う。
そして、かけ紐をすっとほどくとき「これからシウマイ弁当を食べるんだな」って気持ちになる。なんていうか、これがお弁当食べるときの絶妙な”間”になるんだな。
かけ紐は横浜工場で作られるシウマイ弁当にのみかけられるものだけど、1日1万個を超える弁当に手作業でひもをかけるから、材料を含めたコストは億単位だという。創業者の孫で3代目社長、野並直文氏はこれを「変えてはダメなもの」だと語っていて、この言葉がまたよい。
「変えてはならないものほど変えやすい。変えるべきものほど変えにくい。逆をやりやすいから、きちんと考えなくてはならない」
令和になったときは、令和バージョンが発売された。掛け紙を変えた赤飯入りの期間限定シウマイ弁当である。こういうのがまた楽しい。
そして、シウマイ弁当以外の崎陽軒の弁当にも興味をもっていたのである。
■外部リンク
・ニッポンロングセラー考～シウマイ弁当
・日本一の弁当、崎陽軒シウマイ弁当が愛される７不思議
・崎陽軒シウマイ弁当「90年経ってもウマい味」はこうして生まれた
・崎陽軒のシウマイ弁当フィギュア
■炒飯弁当（2020/8/22）
崎陽軒の弁当と言えばシウマイ弁当が揺るがぬ鉄板だけれども、あえて炒飯弁当を買ってみた。
さて崎陽軒が横浜駅でシウマイを売りだしたのは1928年。でもってシウマイ弁当が誕生したのが1954年なのだけど、シウマイ弁当よりも前に売られていたのが、昭和初期からはじまる「やきめし」弁当。
で、1997年10月に「やきめし」弁当はリニューアルされて商品名も「横濱チャーハン」と変わる。
この「横濱チャーハン」のおかずをより充実させたのが「炒飯弁当」ってわけ。これね、炒飯のご飯がパラっパラで美味しいんだよね。
■あのときのシウマイ弁当”（2021/8/17）
2021年7月22日～2021年9月5日の期間限定で、”あのときのシウマイ弁当”なるお弁当が販売されている。
掛け紙をみると”1964年10月10日”のシウマイ弁当を再現したらしい。まぁ、これはこれでいいと思うんだけど、オレは奇跡のバランスともいえる現在のシウマイ弁当の方がいいな。
■４つの味の唐揚げ弁当
崎陽軒の弁当といえばシウマイ弁当なんだけど、本日は”４つの味の唐揚げ弁当”ってのを買ってみた。これはこれで旨いな。
■幕ノ内弁当（2021/4/25）
ランチは崎陽軒の”幕ノ内弁当”。でもね、この”幕ノ内弁当”を食したことで”シウマイ弁当”の凄さを再認識することとなった。
いや、オカズはどれも美味しいんだよ。シウマイ弁当と同じく俵型ご飯（小梅、黒胡麻）に、シウマイや筍煮、蒲鉾、 玉子焼き、鶏の唐揚げがはいっている。
”幕ノ内”だから、他にも赤魚の照り焼、 とんかつ、海老フライ、煮物（人参、里芋）もある。
だけど違うんだよね。”シウマイ弁当”に感じる絶妙な一体感が感じられない。やっぱり”シウマイ弁当”は偉大だった。
…と初めて買ったときは思ってたんだけど、半年後に再度、試してみたらすごくいい！ これでいいんだよ、”幕ノ内弁当”！
■横濱ピラフ（2022/3/17）
ランチは崎陽軒の”横濱ピラフ”。これまで試したことがないから崎陽軒ファンとして半ば義務感で買ってみたんだけど、まぁ、こんな感じかなという感想。ちょっと奮発してシウマイ弁当か幕ノ内弁当がいいな。
遊人（2022/3/9）
