1980年代の前半の大学時代、友人に連れられてドキドキしながら初めて六本木のディスコに入った。
当時はダンス音楽の合間にチークタイムというのがあって、ムーディーな音楽にあわせて気の合った女性とハグしながら踊る…というか揺れる時間があった。
もっともそんなことができるのは、うまくカップルになれた連中だけで、あぶれたヤツらは飲みながらその時間が過ぎるのを恨みがましく待っている。
チークタイムが終わってまたホールで皆が踊りだす。何曲かの後で、ひと際ノリのいい曲が流れ出すと、それまでホールの周りの椅子に座っていた人たちまでが一斉にホールに飛び出してきてホールは人でいっぱいになった。
「なんだこれは？」と思ったね。それはボーイズ・タウン・ギャング (Boys Town Gang)の1982年のヒット曲” Can’t Take My Eyes Off You ”の9分バージョン（Original Extended Version)だった。
そのときから、このバージョンの” Can’t Take My Eyes Off You ”がずっと好きだ。
その後、Frankie Valli & The Four Seasonsを聴くようになったのだけど、” Can’t Take My Eyes Off You ”のオリジナルがフランキー・ヴァリ（Frankie Valli）の1967年のソロ曲だと知ったときは驚いたな。
そしてオリジナル・バージョンも素晴らしかった。カラオケで歌ったこともあったっけ。
この曲は、1967年のフランキー・ヴァリの初ソロアルバム『The 4 Seasons Present Frankie Valli Solo』に収録されているけれど、1968年のセカンドアルバム『Timeless』には、二番煎じ曲の”I Make A Fool Of Myself”が収録されていて、聴き比べるとおもしろい。
ちなみにボーイズ・タウン・ギャングのバージョンは、日本ではオリコン洋楽シングルチャートで、1982年12月6日付から3週連続1位を獲得している。
なお彼らの2013年のアルバム「PLATINUM BEST～THE GREATEST HITS OF BOYS TOWN GANG」には、インストを含む6曲のバージョンが収録されていた。
■「PLATINUM BEST～THE GREATEST HITS OF BOYS TOWN GANG」
・CAN’T TAKE MY EYES OFF YOU(03:45)
・CAN’T TAKE MY EYES OFF YOU[Original Extended Version](09:33)
・CAN’T TAKE MY EYES OFF YOU [REPRISE](04:43)
・CAN’T TAKE MY EYES OFF YOU[HANDBAGGERS 12″ MIX](05:27)
・CAN’T TAKE MY EYES OFF YOU[ BOYS TOWN GANG FEAT. P.K.G.](09:48)
・CAN’T TAKE MY EYES OFF YOU [NOTTINGHILL NANCY GRAB YOUR PURSE MIX]（10:05）
さて、” Can’t Take My Eyes Off You ”はカバーが多い曲としても知られているけれど、星の数ほどもあるカバー曲のなかで気に入ってるのは次のアーティストの曲だ。
・Juicy Apples (Juicy Apples ft Fujiko More)
・Juicy Apples（Instrumental Dub）
・熱帯JAZZ楽団吹奏楽アレンジ
・コロンビア・オーケストラ
・101 STRINGS ORCHESTRA
・LOVE BOSSA（すっきり目覚めのBGM）
ボーイズ・タウン・ギャングが歌う当時の” Can’t Take My Eyes Off You ”の映像を観たのは2020年だったけど、これをみたときは驚いたな。
だって後の二人の男がヘン過ぎるもの。いや、よくみると真ん中のねーちゃんもなんかヘンなんだけど、後がぶっちぎりでヘンだから普通に見える。でも、こういう時代ってなんかいいな。
