| ■マイブームの時期 ・第一期：1984～1987年 ・第二期：1991～2004年 ・第三期：2013～2016年 |
1984年に劇場で『トワイライトゾーン/超次元の体験』（Twilight Zone: The Movie）を観た。
この映画はアメリカで1959年から1964年まで放映されていた伝説的なSFテレビドラマ”The Twilight Zone”の４つのエピソードを膨らませて、ジョン・ランディス、スティーヴン・スピルバーグ、ジョー・ダンテ、ジョージ・ミラーが監督したオムニバス映画である。
この映画が気に入ったオレは、ずっとオリジナルであるTV版”The Twilight Zone”を観たいと思っていた。
アメリカでは1985年に新TVシリーズとして「The Twilight Zone」が放映されて、日本でも「新・トワイライトゾーン」のタイトルでビデオ化されていたけれど、あまり面白くなかった。
だってオリジナルのTV版”The Twilight Zone”は、メインの脚本家、プロデューサー、ナレータ－、ホスト、企画を務めたロッド・サーリングというズバ抜けた一人の人間の情熱が生み出した番組だもの。
彼は”創作に妥協しないために、体制と戦うことに疲れた演技”をして、思想や政治、人種の問題などをSFやファンタジーなどの寓話という形で語ることにした。
そして番組制作の自由を確保するために、プロデューサーと脚本家を兼ねたのである。サーリングは全156本の作品のうち、実に92本の脚本を自身で手がけている。
「The Twilight Zone：Season1」1959/10/2～1960/7/1（全36話）
「The Twilight Zone：Season2」1960/9/30～1961/6/2（全29話）
「The Twilight Zone：Season3」1961/9/15～1962/6/1（全37話）
「The Twilight Zone：Season4」1963/1/3～1963/5/23（全18話）
「The Twilight Zone：Season5」1963/9/27～1964/6/19（全36話）
オレが遂にオリジナルのTV版”The Twilight Zone”の片鱗を観ることができたのは、1987年10月のことである。
深夜2時ぐらいから「ミステリーゾーン」というタイトルで、”The Twilight Zone”が放映されると知って、眠い目をこすりながら観たね。
このときの放送はTwilight Zone”のシーズン２からシーズン５までをピックアップしてシャッフルしたもので、1987年10月5日から1989年7月10日まで全48回が放送された。
初めてみたのは、”家宝の壺”という地味なエピソードだ。その後もとびとびで”鏡の中の男”、”合成人間の家”、”奇妙なカメラ”、”弱き者の聖夜”、”縄”、”遠来の客”、”33号機の漂流”といったエピソードにチャンネルをあわせた。
どれも面白かったな。ただね、オレは朝方だから深夜番組を観るのはツライんだよ。そんなわけで引越もあってこのときはこれだけで終わってしまった。
それからずっと映像を観ることができなくて、「ミステリーゾーン」のタイトルで翻訳されていた書籍を読んだりしていた。
1983/10/1「ミステリーゾーン」
1986/8/1「ミステリーゾーン２」
1989/11/1「ミステリーゾーン３」
1994/8/1「ミステリーゾーン４」
1982年「The Twilight Zone Companion(1st) 」
1992年「The Twilight Zone Companion(2nd) 」
書籍はその後も、「トワイライトゾーン」に関わった作家たとの本を読んだりしたね。
1991/5/1「新トワイライトゾーン 」J.M. ストラジンスキー
2010/3/26「運命のボタン」リチャード・マシスン
2011/11/25「リアル・スティール 」リチャード・マシスン
2013/9/25「予期せぬ結末２」C.ボーモント
2007年には海外で出版された”As Timeless As Infinity: The Complete Twilight Zone Scripts of Rod Serling”というロッド・サーリングの脚本を収録したハードカバー本を購入したりもしている。
オレは”Waking Distance”（歩いていける距離）というエピソードに惹かれていたから、このシナリオが収録された巻に手を伸ばしたんだよね。
オレが再び”The Twilight Zone”の映像に触れることができたのは、深夜に「ミステリーゾーン」を目にしてから、約10年が過ぎてからのことだ。
1997年になって、ようやく”The Twilight Zone”のエピソードが傑作選という形でレーザーディスクとして発売された。DVDプレイヤーが一般に普及するのは2000年以降だからね。
ビデオ版は発売されなかったけど、オレは1995年にレーザーディスク・プレイヤーを買ってたから、このセットに飛びついたよ。
実はそれ以前に日本盤の元となったレーザーディスクのボックスセットが海外では1993年から発売されていて、オレはこれを輸入レコードショップで見つけて手を出してたんだよね。
でも、やっぱり英語じゃよくわからなかったから、日本盤を手に入れて、ようやくオリジナルを楽しめるようになった。
1997/12/10「ミステリー・ゾーン／未知の世界 傑作選 VOL.1」
1998/2/10「ミステリー・ゾーン／未知の世界 傑作選 VOL.2」
1998/3/21「ミステリー・ゾーン／未知の世界 傑作選 特別編」
1998/5/8「ミステリー・ゾーン／未知の世界 傑作選 VOL.3」
1998/7/10「ミステリー・ゾーン／未知の世界 傑作選 VOL.4」
1998/9/10「ミステリー・ゾーン／未知の世界 傑作選 VOL.5」
1998/12/22「ミステリー・ゾーン／未知の世界 傑作選 VOL.6」
1999/3/10「ミステリー・ゾーン／未知の世界 傑作選 VOL.7」
この傑作選も面白かったけど、やっぱり全エピソードが観たかった。
日本でようやく”The Twilight Zone”の全エピソードが観られるようになったのは、アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社が2013年9月から2016年11月まで隔週発売していた『ミステリーゾーン DVDコレクション』によってである。
このシリーズは第84号で完結したけれど、オリジナルのシーズン１～５（２エピソード除く）と、1985年の新シリーズのシーズン1～３のエピソードが収録された。
”The Twilight Zone”はさまざまな作品に影響を与えたドラマだ。
そしてロッド・サーリング亡き後も、何度もリメイク版が制作されている。だけど、オリジナルに匹敵するシリーズはひとつとしてない。だって、オリジナルの”The Twilight Zone”はロッド・サーリングと共にあるものだから。
■Pilot版
1958/12/24「The Time Element」
■The Twilight Zone 1959TVシリーズ
1959/10/2「The Twilight Zone Season1」（36話）
1960/9/30「The Twilight Zone Season2」（29話）
1961/9/15「The Twilight Zone Season3」（37話）
1963/1/3「The Twilight Zone Season4」（18話）
1963/9/27「The Twilight Zone Season5」（36話）
■映画
1983/1/24 「Twilight Zone: The Movie」
■The Twilight Zone 1985TVシリーズ
1985/9/27「The Twilight Zone Season1」（24話）
1986/9/27「The Twilight Zone Season2」（11話）
1988/9/24「The Twilight Zone Season3」（30話）
■TV film
1994/3/19 「Twilight Zone: Rod Serling’s Lost Classics」（2話）
■The Twilight Zone 2002TVシリーズ
2002/9/18「The Twilight Zone Season1」（43話）
■The Twilight Zone 2019TVシリーズ
2019/8/1「The Twilight Zone Season1」（10話）
2020/7/25「The Twilight Zone Season2」（10話）
＊
2004年にフロリダのディズニーワールドで、”Tower of Terror“にライドした時は感動したね。
1994年にフロリダにオープンしたTower of Terrorは、東京ディズニーシーとは違って、”The Twilight Zone”の世界に入り込むことがテーマとなっている。
アトラクションもエレベータが上下だけではなく前にも進む。これには本当に驚いて感動した。だってエレベータが前に進むなんて思いもしないじゃん。
四次元と交わったような映像が立体的に現れたりとまさにトワイライトゾーンのエピソードに入り込んだようだった。
ちなみに”Tower of Terror“は1997年に『ホーンテッド・ホテル』（Tower of Terror）としてテレビ映画になっている。
2015年になって劇場映画の企画が進んでいることが米Deadlineによって伝えられたが、内容は「豪華なホテルに滞在する5人の客ががエレベーターに乗った後、雷に打たれて姿を消してしまう」とだけ記されていて詳細は不明だった。
2020年になって映画化の企画は頓挫したことが、脚本家・映画監督のジョン・オーガスト（John August）によって明かになった。
彼によれば、「建物のエレベーターが時間を通り抜け、巡り会った1920年の世界に住むバンドリーダーと2020年の世界に住む都会の洞窟探検家が、ロサンゼルスの歴史を刻む多くの時代を通過して脱出を図るという物語が展開されるはずだった。石器時代まで時を遡る展開まで練られていた」そうだ。
しかし、そのアイデアはディズニーに受け入れられなかったという。
もっともカリフォルニアのディズニーランドの”The Twilight Zone Tower of Terror”は、2017年に終了しており、それもお蔵入りの原因となったのかもしれない。
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