こども読書館『バトルランナー』

こども読書館

1988年にアーノルド・シュワルツネッガー主演の映画『バトルランナー』を劇場で観た。

大雑把なSFというか、B級テイスト満々に描かれた未来世界の物語で、大々的に宣伝されていた割には、当時の評判はあまり芳しくなかったと思う。

もっともオレは振り切ったB級感が面白くて、それなりに気に入っていた。

2012年になって、何かの雑誌で映画『バトルランナー』の原作は、まったく違う内容と言ってもいいほどで、とても面白いという記事を読んだ。興味が湧いたオレは、さっそく原作を読んでみることにした。

原作は、スティーブン・キングが1982年に刊行した『バトルランナー』(The Running Man)。

この作品は、キングが別名でも有名になれるか試すために、リチャード・バックマン名義で発表した5作のうちの4作目で、実際に創作されたのは1972年のことらしい。

西暦2025年の政府による殺人ゲームに追われる男を、無駄のない展開でシリアスに描いた快作で、確かに映画とは全く異なるテイストと展開で面白かったね。

映画と原作が全く異なるなんてのはよくある話だけれど、こんな風に違っていて、それぞれに面白いってのは興味深かったな。

現在、エドガー・ライト監督による再映画化も進んでいるようだ。

遊人 [2022/2/26]

home1