マイブーム:ピザプラネットのトラック

マイブームの時期
第一期:2010年~2011年
第二期:2015年,2019年,2020年

ジョン・ラセターが率いるピクサーは、1995年に公開された世界初のフルCG長編アニメ『トイ・ストーリー』(Toy Story )で、映画界に華々しくデビューした。

この映画に登場するピザ屋”ピザプラネット”(PIZZA PLANET)のデリバリートラックが、”ピザプラネット トラック”である。

デザインのベースは、1980年あたりのトヨタ ピックアップトラック。

トイ・ストーリー2』では、Mr.ポテトヘッドが”1978型 Gyoza Mark VII“と記載されたマニュアルを読んでいた。

で、『トイ・ストーリー』がヒットしたゲン担ぎか、”ピザプラネット トラック”はその後のピクサー長編映画の全て(「Mr,インクレディブル」を除く)に、隠しアイコンとして登場するようになった。

もっとも、この類の遊びは”気づいた人だけが密かに楽しむ”ものであって、有名になってしまうと興をがそがれる。トヨタを改造したファンメイドの実車も見られるようになった。

近作ではピクサーも「やっぱり、いれとかなきゃなマズイよな」と、惰性で紛れこませているんじゃないかと思える程だ。

オレとしてはジョン・ラセターがピクサーを去ったときに、この遊びも終わりにすべきだったと思うな。

ちなみに『トイ・ストーリー』に登場するピザプラネット(PIZZA PLANET DINEE)の駐車場には、ロケット型のタワーが建っている。

2010年出版の『PIXAR大図鑑』(PIXAR PEDIA)には、ピザプラネットの店内やロケット内部の透視図が描かれてて、これによればロケットの内部は螺旋状の階段となっている。

エレベーターはなく、螺旋階段が殆どを占めているけれど、各フロアには椅子とテーブルが少しだけ置いてある。かなり狭そうで、無理くりな設計だなぁと思いつつ、こういう設定が楽しい。

1995年『トイ・ストーリー』(Toy Story )
1999年『トイ・ストーリー2』(Toy Story 2)
2010年『トイ・ストーリー3』(Toy Story 3)

そんなわけで、オレはまだ”ピザプラネット トラック”が、『トイ・ストーリー』以外の作品でイイ感じに登場していた頃が好きだったんだけど、商品として発売されるのは、それなりにメジャーな存在になってからだ。

マニアではないから、実際のところはわからないけれど、そこそこ満足な形状の”ピザプラネット トラック”アイテムが発売されたのは、2009年にMattel社から”カーズ”シリーズのひとつとしてリリースされた”MATTEL Disney-PIXAR “CARS” Race-O-Rama TODD“じゃないかと思う。

Mattle社は、映画『カーズ』に登場するエキストラのような脇役まで精力的にモデル化を進めていて、そのひとつがピザプラネットの形状をした”TODD”だった。

『カーズ』では、各クルマに公式設定があって、TODDは、”ピザプラネットブランドのエアフィルターをカリフォルニア中の車に届ける、献身的なピザプラネットの配達トラックの一人。できるだけ早く商品を顧客に届けようとするけれど、ときどきつまずくことがある。建設工事、冠水した道路、最悪の場合は、ロサンゼルス インターナショナル スピードウェイで開催される世紀のレースの無料チケットで、こういうときはやむを得ない迂回路を利用することになる”となっている。こういうセンスはいいなぁ。

このTODDは、後のMATTEL Disney-PIXAR “CARS” RSN TODD”(2013年)で、ウェザリング(汚し塗装)のないクリアなバージョンも発売された。

2010年に『トイ・ストーリー3』が公開されると、これにあわせてレゴから”トイ・ストーリー”シリーズがリリースされて、そのひとつにピザプラネット・トラックが含まれていた。

オレはレゴ好きだった3歳の息子にかこつけて、買いましたとも。子供向けだから、ピザ―シュートなどのギミックがついてたりするけれど、それなりの形状だったから楽しかったね。

で、ここまではデフォルメ感が強いモデルだったんだけど、2015年8月にアナハイムで開催されたD23 EXPOで発売された、会場限定300台のレジン製Pizza Planet Truck(PIXAR “TOY STORY” “PIZZA PLANET TRUCK” )は、リアルだったね。現地での定価は約150ドル。

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D23というのは、2009年に創設されたディズニーの公式ファンクラブの名称で、”D”はディズニーの頭文字、”23” はディズニー・スタジオ創業年1923年にちなんでいるらしい。

D23では毎年、ファンに向けてディズニーの映画、音楽、テーマパークなどの関連部門が、 新作映画の紹介やセミナー、コレクタブルショー、エキスポ記念商品販売などを盛大にプロモーションするイベントを開いている。

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レジンキャストという合成樹脂を使った鋳造法で作られていて、全長約24cmで結構重い。

タイヤは可動しないけれど、映画そのままにサイドシートにはバズが、荷台はウッディがいる。荷台にはピザプラネットの紙コップが転がっていて、芸が細かい。

またLR44電池3個を使ったライトアップ機能が内蔵されていて、カートップサインと左ヘッドライト、テールライト、荷台が点灯するようになっている。

オレは、この”ピザプラネット トラック”で、薄くて長かったマイブームが終わったな。

2019年になると、Mattle社のHot Wheelsブランドのラインナップに、” TOY STORY PIZZA PLANET TRUCK”が加わる。

これは大手からの初めてのミニカー化だと思うけれど、フロントガラスが黒塗りなのが残念だ。ここが透明で運転席とかがあれば、もっと雰囲気がでたのにと思うね。

で、同じ型を使って、2021年には「メリダとおそろしの森」(BRAVE)に登場した時の、木彫りバージョンがリリースされた。

これホントに製品化する必要あるの?と思いつつ、実物を手にすると結構かわいい。

ちょっと戻って、2020年にはTOY STORY 25周年記念として、Hallmarkからクリスマスオーナメントが発売されて、そのひとつに”ピザプラネット トラック”があった。

これがなかなかに良い出来。オーナメントだから小さなボタンを押すとカートップサインが点灯するようになっている。

ピザプラネット トラック”は、もうすっかりメジャーな存在になっていて、2022年にはショップディズニーで、アクセサリーケースまで発売されているけれど、オレはもう手がでることはないな。もし、プラモデルが発売されることがあればヤバイけれど。

ピザプラネット トラック”ではなく、”ピザプラネット”グッズとしては、2022年に丸眞株式会社から、ピザプラネットのピザボックスに入ったバスタオルが発売されており、タオルそのものよりもピザボックスが人気となっている。

遊人(2022/12/29)

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