小学生の頃、買ってもらったはいいけれど、怖すぎて家に置いておけず、クラスの学級文庫に置いて、ドキドキしながら昼休みに読んでいた本があった。
ずっと”黒い表紙のおどろおどろしい本”だったことと、”イヤな感じに怖い猫の話があった”ことだけが記憶として残っていて、なんという本だったかもわからなくなっていた。
で、記憶を頼りにいろいろ調べてたんだけど、講談社が1970年に出版した”世界の名作怪奇館”シリーズの第二巻「影を殺した男」だと確信！
これだよ、コレ！ こんな表紙だったよ。怖すぎるだろ講談社！
挿絵のデザインとかも狂ったように恐怖を煽るっている。なんだよ、こんなの部屋に置いておけるわけないじゃん！
学級文庫の本は、学年が変わるときに本人に返却されるんだけど、オレは黙って学級文庫に置いていたし、返されたくなかったから名乗りでなかったね。
もう一度、読んでみたいけど、部屋に置いて置きたくないし、大人だから学級文庫もないしな。
ちなみに このシリーズは全部で8巻あったらしい。
■世界の名作怪奇館
1「英米編I：ハルツ山の人おおかみ」（1970/7/14：訳-白木茂）
・「ハルツ山の人おおかみ」 フレデリック・マリヤット(Frderick Marryat)
・「すがたの見えない怪物」 フィッツ＝ジェイムズ・オブライエン(Fitz-James O’brien)
・「さるの手」 Ｗ・Ｗ・ジェイコブス(W. W. Jacobs)
・「魔法の店（ The Magic Shop）」 Ｈ・Ｇ・ウェルズ(H. G. Wells)
・「黒ねこ（The Black Cat）」 エドガー・アラン・ポオ(Edgar Allan Poe)
・「のろわれた人形」 アルジャーノン・ブラックウッド(Algernon Blackwood)
2「英米編II：影を殺した男」（1970/7/28：訳-白木茂）
・「恐怖の黒ねこ（The Squaw）」 ブラム・ストーカー(Bram Stoker)
・「影を殺した男」 エドガー・アラン・ポオ(Edgar Allan Poe)
・「店をまもる幽霊」 アンブローズ・ビアス(Ambrose Bierce)
・「百五号船室の怪」 Ｆ・マリオン・クロフォード(F. Marion Crawford)
・「人間の血を吸う植物」 Ｈ・Ｇ・ウェルズ(H. G. Wells)
・「ふしぎないもむし」 Ｅ・Ｆ・ベンスン(E. F. Benson)
・「魔のトンネル」 チャールズ・ディケンズ(Charles Dickens)
・「魔の海のポールスター号」 コナン・ドイル(Conan Doyle)
3「ヨーロッパ編：魔女のひつぎ」（1970/7/28：訳-那須辰造）
・「魔女のひつぎ」 ニコライ・ゴーゴリ(Nikolai Gogol)
・「白い服の女」 ギイ・ド・モーパッサン(Guy de Maupassant)
・「セミャント号のさいご」 アルフォンス・ドーデー(Alphonse Daudet)
・「山小屋の恐怖」 ギイ・ド・モーパッサン(Guy de Maupassant)
・「なぞのゆうれい船」 ヴィルヘルム・ハウフ(Wilhelm Hauff)
・「かがみにうかぶ影」 ホフマン(E. T. A. Hoffmann)
４「東洋編：花園の怪少女」（1970/7/28：訳-宮脇紀雄）
・「花園の怪少女」 抱甕老人(ほうようろうじん)
・「ぶきみな墨の輪」今昔物語集
・「のろいのぼたん燈篭」 瞿祐(くゆう)
・「鬼にもらったおみやげ」 瞿祐(くゆう)
・「首のすげかえ」 蒲松齢(Pu Song ling)
・「ゆうれいを背負った男」 曹丕(そうひ)
・「いけにえになった花よめ」 インド民話
・「赤目地蔵」 朝鮮民話
・「頭だけの少年」 タイ民話
・「へび少女ハーマー」 アフガニスタン民話
５「 日本編：まぼろしの雪女」（1970/7/14：訳-保永貞夫）
・「まぼろしの雪女」小泉八雲(Lafcadio Hearn)
・「ものをいうふとん」小泉八雲(Lafcadio Hearn)
・「めくらの琵琶法師」小泉八雲(Lafcadio Hearn)
・「石河岸の妖婆」 芥川龍之介
・「生首にかわったすいか」 岡本綺堂
・「へび女ののろい」 上田秋成
・「かがみ地獄」 江戸川乱歩(Rampo Edogawa)
6「ミステリー編：恐怖の地下牢」（1970/7/14：訳-都筑道夫）
・「その子を殺すな」 コーネル・ウールリッチ(Cornell Woolrich)
・「赤い絹の肩かけ」 モーリス・ルブラン(Maurice Leblanc)
・「死者を待つまど」 サキ(Saki)
・「待っていた脅迫者」 Ｌ・Ｊ・ビーストン(L. J. Beeston)
・「怪奇雨男」 ジョン・ディクスン・カー(John Dickson Carr)
・「恐怖の地下牢」 エドガー・アラン・ポオ(Edgar Allan Poe)
7「SF編：壁の中のアフリカ」（1970/8/20：訳-福島正実）
・「奇蹟をおこす男」 Ｈ・Ｇ・ウェルズ(H. G. Wells)
・「大空の恐怖」 コナン・ドイル(Conan Doyle)
・「ちいさな巨人」 ポール・エルンスト(Paul Ernst)
・「壁の中のアフリカ」 レイ・ブラッドベリ(Ray Bradbury)
・「にせもの」 フィリップ・Ｋ・ディック(Philip K. Dick)
・「宇宙からきたひる」 ロバート・シェクリイ(Robert Sheckley)
8「ノンフィクション編：海にしずんだ海賊都市」（1970/8/20：訳-矢野徹）
・「海にしずんだ海賊都市」
・「消えた大陸、ムーとアトランティス」
・「歴史の謎をとく暗号」
・「ファラオののろい」
・「古代アメリカ」
・「さるから人間へ」
・「人間の心をのぞく」
遊人 [2022/11/12]
